8年間着たシャツ。

今日も引っ越し準備に明け暮れた一日でした。

 

本棚やクローゼットにあるものを整理し『勿体ないなぁ~』と思いつつ、どんどんゴミ箱に突っ込んでいきました。本を整理しながら懐かしい記事に目を通したり、昔の思い出が詰まった小箱をあさって捨ててみたり、あっという間に夕方です。小箱の隅に、小さな写真が引っかかっていました。大学の学生手帳に貼られていた、白黒の証明写真でした。写真の中の僕は、シャキッとしたシャツにVネックセーターで、想い出深い懐かしいその当時の事を思い出しました。

 

当時はバブルまっただ中で、30万もするアルマーニのスーツを着たり、ロレックスをしている学生も多くいた時代でした。遊び場はマハラジャ、Jトリップ、ジュリアナ、エリア、ゴールド。音楽はマイケル・フォーチュナティー、デッド・オア・アライブ、バナナラマ…..こんな時代です。自由時間たっぷりの大学生だったし、流れにどっぷり浸かってもみましたが、正直楽しくなかったし『無理してるなぁ~、今の自分…』ってことを感じていました。この頃から「流行」というものを疑うようになって、一気に服を整理したのを憶えています。その後、1枚のシャツと出会いました。

 

薄いピンク色のシャツで、当時ビームスで7,900円。高くも安くもない普通のシャツでしたが、袖通しの良さ、襟の高さや長さ、第一ボタンの外したときの胸の開き具合、袖周りのステッチなどなど、職人の心意気を感じるシャツでした。なんせ、洗濯後のしわ加減が最高に格好よく、洗濯を繰り返し、春夏秋冬問わずいつもこのシャツを来ていました。

 

さすがに良く着るもんだからくたびれてしまったけれど、それでも高い頻度で着ていたような気がします。そしてある春の日、いい加減ボロボロになってしまったシャツを処分する事にしました。買った日から、8年の月日が流れていました。そのシャツを着ていると気分爽快だったし、自分らしくいることができる様な、そんな気分にさせるアイテムでした。

 

誰にでもお気に入りがあると思います。それについて人に話をしても『へぇ….』と流されてしまい、無意味と知りつつもさらに熱く語ってしまうもの。そんな『自分だけのお気に入り』の話しでした。